TOP CRAFTS NOW STUDIO 編集部 崎川の工芸体験 vol.7 岡山製陶所「陶芸・絵付け体験」

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編集部 崎川の工芸体験 vol.7 岡山製陶所「陶芸・絵付け体験」

崎川の工芸体験シリーズ第7弾は「陶芸・絵付け体験」です。前回は岡山製陶所にてろくろ体験を行いました。
今回はろくろで成形したうつわに絵付けを行います。

岡山製陶所「陶芸・絵付け体験」
【所用時間】2時間
【料金】¥3,000(税込)
【開催日】10:00~18:00(そのほかの時間も応相談)
【予約】要

うつわの外側と内側、両方に絵付け。

うつわの外側と内側、両方に絵付け。

 

前回のろくろ体験では成形までを行いました。次の工程は「削り」です。うつわの高台と言われる底にある(接地)部分を削りだし、全体の形を整えます。そしてそれを乾燥させた後、本焼きよりも低い温度で焼成する「素焼き」を行います。前回成形したうつわの素焼きまでの工程は岡山製陶所が行ってくれます。今回その工程までを終えたものに絵付けします。 素焼きの状態の自分のうつわが意外にもうつわっぽくなっていてびっくり! 3つともひびが入ることなく無事にできていました。今回は一番軽くて上手くできたうつわに絵付けを行うことにします。

素焼きのうつわたちの表情や重さを比べると全然違います。

素焼きのうつわたちの表情や重さを比べると全然違います。

 

絵のデザインは自分で決めることができます。最初はオリジナルのうつわが作れるとウキウキしましたが、いざ考え始めるとすごく悩みました。どんなデザインがあきないか? 子どもの頃は柔軟にアイデアが思いついていたのに。そこで昔の蒔絵などの模様をまとめてある図案集を見せてもらいました。職人さんはたくさんの数を制作しなければならないため効率良く描けるように考えられたデザインがあるんです。しかし岡山さんは「これに頼りすぎると面白いものが作れなくなっていく」と語ります。わたしは図案集を閉じて、大好物のトマトをオリジナルのデザインで描くことに決めました。

図案集を参考にデザインを決めることができる。デザインを決めたら手動のろくろにあるメモリ(割り線)でうつわにアタリを付けます。下書きは鉛筆で、間違えた時はティッシュでこすると消えます。

図案集を参考にデザインを決めることができる。デザインを決めたら手動のろくろにあるメモリ(割り線)でうつわにアタリを付けます。下書きは鉛筆で、間違えた時はティッシュでこすると消えます。

 

今回は素焼きしたものに下絵をするため鉛筆を使用しましたが職人さんたちは乾燥していない生素地(なまきじ)に描くこともあり、その時は筆を使い墨や赤インクで描きます。筆で絵を描くなんて難しそうですが、硬い鉛筆の芯は筆圧でうつわにへこみが出来る可能性があるため筆を使うのが良いそう。この下絵の線は焼いたら消えてしまいます。

下書きが出来たらいよいようつわに色を付けていきます。 今回使う海外製の絵の具は真っ赤な赤など日本の絵の具にはない色があるのが特徴です。普通の絵の具のように色を混ぜたり、水で薄めたりして使うことが出来ます。 びっくりしたのが絵の具の色は焼くと変化するため、完成の色見本を見ながら想像しつつ色を作ったり、塗る量を調節していかなければならないということです。焼き上がるまで色が分からないなんて! なんだか面白いですね。

色見本から色を選び、うつわに塗る様子。最初筆を置くのはすごく緊張します。

色見本から色を選び、うつわに塗る様子。最初筆を置くのはすごく緊張します。

 

トマトの断面に色差を付けようとしますが絵の具が乾くとあまり違いがありません。今はピンクに見えるけど焼いたら赤くなるはず。岡山さんに相談しつつ、慎重に塗っていきます。 絵の具を盛りすぎるとひびが入るので注意しながら、焼き上がりの色にムラが出きやすいので2、3回塗り重ねていきます。

濃い赤を塗る重ねる様子。

濃い赤を塗る重ねる様子。

 

内側が出来たら、外側にも絵付けをして完成です。きちんとトマトに見える出来映えで今のところ満足。ただ焼き上がった色がどう変化するかまだ分かりません。この後再び岡山さんにうつわを預け、陶器の表面をガラスで覆う釉楽をかけてもらい、本焼きとなります。2週間ほどで焼き上がるので完成がとても待ち遠しい! 今はコンピューターなどが発達し、自分の頭の中で考えていることがすぐに形になったり、正確なシミュレーションが簡単にできたり、その便利さに慣れてしまいがちです。完成がわからない、もしかしたら自分の思ってないような結果になるかもしれないというドキドキのあるもの作りは新鮮で面白いなと感じました。

絵付け完成したうつわ。

絵付け完成したうつわ。

 

今熊野の通りから泉涌寺道の坂を上がっていくと「○○窯」と書かれた小さな看板をたくさん目にします。今回お世話になったここ岡山製陶所の他にも東福寺付近は多くの窯元が集まる特徴的な場所なんです。 陶芸体験の後は東福寺に向かいつつ、この付近を散歩するのもおすすめです!

焼き上がったうつわ。思っていたより熟したトマトになりました。

焼き上がったうつわ。思っていたより熟したトマトになりました。

 

岡山製陶所
住所:〒605-0976 京都市東山区泉涌寺東林町36−15
営業時間:10:00~18:00
定休日:不定休
Tel:090-3966-5188
Mail:kuroinka@gmail.com

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TEXT BY MARIE SAKIKAWA

PHOTOGRAPHS BY KUNIHIRO FUKUMORI

17.05.18 THU 16:47

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